ブラジル国旗の意味とは?国旗から読み取るブラジルの地理と歴史を解説
最も多く描かれる星のデザイン
世界の国旗で、一番多く描かれているマーク、それが「星」です。なんと、全世界の約三分の一の国旗に描かれています。日本との関係が深い中国やアメリカも、国旗には星が描かれていますよね。
星は、描かれている数によって、意味するものが変わってきます。ブラジルの国旗には、星が沢山描かれていますよね。星が2つ以上描かれている場合は、その数に意味がこめられています。例えば、島国で国旗に星を描いている国は、島の数をあらわすことが多いです。その他にも、国の州の数を星であらわすところもあります。
国旗に星を沢山採り入れている国のなかでも面白いのが、ブラジルとアメリカです。ともに星の数が州や区の数をあらわしていますが、その州や区が増えるたびに国旗の星の数も増やしていきます。ブラジルも国旗をつくった当初の星の数は21個でしたが、1960年、1968年、1992年に星の数が増え、現在制定されている国旗の星の数は、27個になりました。
ブラジルの国旗にえがかれた星
また、ブラジルの国旗で特徴的なのは、星の散りばめ方です。世界中の多くの国は、国旗に複数の星を描く場合、きれいに整列させています。その点、ブラジルの国旗の星はばらばらの場所に描かれていますよね。しかし、これにもちゃんとした意味があるのです。
ブラジルは、軍部がおこした革命によって共和国となりました。この革命の日に、リオデジャネイロから見えた星空(地球側ではなく、宇宙側からみた星空)を描いているのです。共和国となった日の星座をデザインするなんて、なんだかロマンチックですね。
ちなみに、この星の配置にはほかにも秘密があります。ブラジルの星の数は、26の州と首都ブラジリアを加えた27の星ですが、この星は州の位置と対応しているのです。それぞれの星が何州をあらわす星なのかをみてみるのもおもしろいですよ。
地理と歴史を楽しく学べる国旗
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ブラジルは、国旗に複雑な国章をすえているわけではありません。描かれているものを一つひとつみれば、他にも多くの国が採り入れている色やデザインでした。しかし、その採り入れ方に工夫をもたせることで、私たちはブラジルの国旗から国の歴史や地理まで様々なことを知ることができます。あなたもぜひ、これから国旗を目にしたら、何が描かれているのかに注目してみてください。意外な発見があるかもしれませんよ。