日本の歴史

いくつ知ってる?日本の有名な神様の名前とご利益【11選】

#4 国之常立神(国常立尊・くにのとこたちのかみ)

国之常立神は「造化三神」が現れた後に出現した神様といわれています。また、奈良時代に設立した歴史書である『日本書紀』には、最初に現れた神と記されており、出現のタイミングが『古事記』の記述と異なるようです。

国之常立神も独神とされており、国土を形成した創成神・根源神として、「造化三神」と同様、他の神々と別格と位置付けられています。

ご利益は開運、出世、国土安泰など。国土の守護神として国之常立神を祀っている神社もたくさんあります

<国之常立神を祀っている主な神社>
日枝神社(東京都千代田区)
大鳥神社(東京都目黒区)
玉置神社(奈良県吉野郡十津川村)

#5 国之狭土神(国狭槌尊・くにさつちのみこと)

国之狭土神は、山や野、土が神格化した神様です。『日本書紀』に記されている「国狭槌尊」と同一と見られており、国常立尊(国之常立神)に続いて現れた神とされています。創成に関わった神様の記述が『古事記』と『日本書紀』で異なる点も、なかなか興味深いところです。

国之狭土神も、「造化三神」と同様、天地が開かれた後はあまり登場しません。やはり神々の上にいて天地を見守る立場にある神様として扱われているようです。

大地の生命力を表し、野山の神様であるということから、五穀豊穣のご利益があると言われています。

<国之狭土神(国狭槌尊)を祀っている主な神社>
宇奈岐日女神社(大分県由布市)
熊野那智大社(和歌山県東牟婁郡那智勝浦町)
国狭槌神社(滋賀県高島市)

#6 豊雲野神(豊斟渟尊・とよくむぬのみこと)

豊雲野神は、天地開闢の際に国之常立神に続いて現れた神様として記されています。天地開闢の後、まだふわふわと浮遊状態にあった天地を安定させたと『古事記』に記されているのだそうです。また『日本書紀』でも、国常立尊、国狭槌尊に続いて現れた神様と記されています。

ところで、『古事記』にも『日本書紀』にも、天地開闢のときのことが記されていますが、登場する神様の名前は必ずしも一致しません。ただどちらも、最初に現れた神様を「神世七代(かみのよななよ)」と称して崇めています。豊雲野神も国之常立神も「神世七代」の一柱です。

さて豊雲野神のご利益はというと、「豊」という字が使われていることからわかるように、大地の恵み・植物の生命力を司る神としてお祀りされています。五穀豊穣、無病息災などのご利益があるそうです。

<豊雲野神を祀っている主な神社>
御嶽神社(東京都大田区)
比々多神社(神奈川県伊勢原市)
稲村神社(茨城県常陸太田市)

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