そもそも靖国神社ってどんな神社なの?
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靖国神社は東京都千代田区にある神社です。
最寄り駅は、JR「飯田橋駅」「市ヶ谷駅」、東京メトロ「九段下駅」。前身は東京招魂社と言われるものなのですが、国家のために亡くなった人を祀る神社を招魂社と呼ぶんですね。少し特殊な人々を祀っている神社ですよね。
どうしてこのような人々を祀っているのでしょうか。靖国神社の歴史をさかのぼってみましょう。
靖国神社建設の歴史をさかのぼろう
靖国神社の建設は明治時代までさかのぼります。
日本の近代化をはかるために、明治維新と呼ばれる一連の多くの改革が行われましたが、その際には幕府対明治新政府の争いが勃発しました。それが戊辰戦争ですね。この戊辰戦争で新政府が勝利したことをきっかけに、徳川江戸幕府は幕を閉じ、天皇中心の国づくりが進んでいくわけです。
明治維新の際、亡くなった人々の慰霊ために、明治天皇が1869年に建設し、10年後に靖国神社と改称されました。その後も、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、太平洋戦争で日本のために亡くなった人々が祀られたんですね。
戦争と聞くと、軍人ばかりが祀られていると思われがちですが、従軍看護婦や学徒の方々も同様に祀られているんですよ。
ちなみに、近くにある桜の名所で有名な千鳥ヶ淵には、第二次世界大戦の際に亡くなった中で引き取り手がいない遺骨を安置している施設もあります。
・靖国神社の前身は、東京招魂社
・明治維新での戦没者の慰霊をきっかけに造られ、その後も国のために亡くなった人々が祀られる
・軍人だけでなく、看護婦や学徒も祀られる
靖国問題の2大争点ー韓国・中国との外交問題ー
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靖国神社について問題とされるのは、大きく2つです。それは、外交問題と政教分離原則違反ではないかという問題。
この2つの問題においては、日本と外国の歴史について見ていくことが大事です。この章では、外交問題について見ていきましょう。
首相の靖国参拝が外交問題に発展する理由とは
8月15日は太平洋戦争の終戦記念日ですが、毎年この時期には、首相の靖国参拝問題が沸き上がりますよね。そして時に、このことで中国や韓国といった国々から批判を受けるわけですが、それはなぜなのでしょうか。
それは、靖国神社が祀っている人々に大きな理由があるのです。靖国神社には、国家のために亡くなった人々を祀っている性質があるとお伝えしました。
そこには、太平洋戦争において、戦争の計画・遂行した重大な罪があるとされるA級戦犯も眠っています。中でも東条英機は有名ですよね。
韓国や中国においては、日本との戦争は侵略戦争という位置づけであり、そのような神社に、日本国首相が公式に参拝するのはどうなのかという考えがあるわけです。
中曽根元首相の「公式」参拝が批判を浴びるきっかけに
では、いつごろから首相の靖国参拝が問題として取り上げられるようになったのでしょうか。
佐藤栄作元首相や田中角栄元首相など、多くの歴代の首相が靖国参拝を行っているのですが、中曽根康弘元首相が「公式」参拝をしたことが中国から大きな批判を浴びることとなりました。そのことをきっかけに、翌年から中曽根元首相や公式参拝を取りやめており、その後の歴代首相も公式参拝を控えています。
ここでのポイントは「公式」参拝である点です。公式参拝とは首相として参拝すること。一個人として「私的」に参拝することとは異なり、重要な意味を持つことは皆さんも想像できるのではないでしょうか。
ですから、小泉純一郎元首相が靖国参拝をした際には、大きく取り上げられましたね。
・靖国神社には、太平洋戦争におけるA級戦犯が祀られているため、首相が公式参拝することは中国や韓国から批判の対象となる
・批判が始まったきっかけは、中曽根元首相の公式参拝