世が世なら良い王様だったかも?激動のフランスを生きたルイ18世の生涯
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こうしてみると、ルイ18世自身の歴史というより、フランス革命やナポレオンの歴史の合間にちょこちょこ姿を現す人、といった感じがして、影の薄さは否めません。ルイ16世統治下時代に「フランス王になりたい」と考えていたかどうかはわかりませんが、ルイ18世と名乗るようになってからはただひたすら、フランス玉座を夢見ていたように思われます。フランス国王に俺はなる!という強い信念があったからこそ、居候しながらあちこち転々とする辛い処遇に耐えることができたのかもしれません。あるいは、それ以外の生き方がわからなかったのか……。わからないなりに、議会や貴族たちと折り合いをつけていたようなので、平和な時代なら、良い王様と呼ばれていたのかも。時代に翻弄された悲劇の王・ルイ18世。この人の視点で見たフランスの歴史も、非常に興味深いです。