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廃藩置県とは?明治政府の重要な政策はどのようにして行われたのか

県の名前はどうする?知恵を絞って廃藩置県

廃藩置県では、府県の配置の他にも、県の名前についても試行錯誤が繰り返されていました。

例えば北海道には札幌県や函館県がありましたし、関東にも入間県や足柄県などが存在。もともとの藩の名前をそのまま県名にしたケースもありますが、多くの藩の領地が混在する場合、どの名前を選ぶかで揉めてしまう可能性もあります。

幕末、新政府にたてついた藩と賛成した藩で名前のつけ方に差があるのでは、との見解もあるそうですが、そこまで意地悪をする余裕が当時の明治政府にあったかどうか、定かではありません。

必要策?荒療治?改革には混乱が付きものだった「廃藩置県」

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明治政府は他にも、紙幣の発行や改暦など、庶民の生活に影響を及ぼすような大掛かりな政策を数多く行っています。当時はまだまだ、自分の住んでいる場所の地名や住所を意識している人は少なかったと思いますので、庶民への影響は少なかったかもしれませんが、それでもおそらく、戸惑う人が多かったのではないでしょうか。現代でも、市区町村の合併や名称変更があると、予想もしない問題が生じたり、振り回されることも多いですが、かといって「藩」のままでよかったかというとそうでもありませんし……。幕末から明治時代の人々の苦労を思うと複雑な心境になりますが、廃藩置県、落ち着くところに落ち着いてよかった、と改めて思いました。

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