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カンボジアの世界遺産【アンコール・ワット】の歴史とは?見どころもわかりやすく解説

アンコール・ワットへの移動方法とパスの購入方法

シェリムアップでホテルを取る方がほとんどのはずなので、今度はアンコール・ワットへの移動方法をご紹介しますね。と、その前にアンコール・ワット遺跡群へ入るためのパス(アンコール・パス)をシェリムアップで購入しなければなりません。このパスさえあれば、アンコール・ワットの他ほとんどの遺跡に入ることができるというわけ。

パスは宿泊先のホテルなどでは買えず、アンコールエンタープライズの管轄するチケットセンターへ行って購入しなければなりません。以前はアンコール・ワットへ向かう途中でも買えたようですが、現在はダメみたいです。シェムリアップの北東郊外にソカシェムリアップリゾートというリゾートホテルがあり、ここの東隣になります。

現金以外にクレジットカードでも買えますが、使えるカードと使えないカードがあるみたいなので、これは現地で確認してくださいね。1日券(37ドル)、3日券(62ドル)、7日券(72ドル)といった種類があり、日数が長くなるほどお得になるようですね。ちなみに窓口で本人確認のために写真撮影されますので、他人への譲渡ができないようになっています。

アンコール・ワットへ向かうには、現地のタクシートゥクトゥクを利用しましょう。レンタサイクルもあったりなんかします。途中にチケット検査場がありますので、ここでパスを見せるようにしてください。

アンコール・ワット♯1【第一回廊】

アンコール・ワットの本殿の外側を、ぐるっと取り囲むように回廊が走っています。法隆寺などの寺院建築などにも見られる「屋根のある廊下」なのですが、木造ではなく、こちらは石造り。

一周は約700メートルもあり、壁面には壮大な絵巻絵のようなレリーフが彫り込まれているのです。インド二大叙事詩の物語や、ヒンドゥー教における天地創生神話などがびっしりと描かれ、そこがかつてはヒンドゥー教寺院だったことを思い起こさせます。

アンコール・ワット♯2【十字回廊】

西大門から入るとすぐに、十字の形をした回廊にぶつかります。その十字に区切られた空間は、巡礼者たちの沐浴の場だったと伝えられており、ちょうどプールのように水を貯められる空間になっているのです。

回廊をさらに奥へ行くと、かつて日本人森本一房が巡礼した際に、父を偲んで書いた落書きが残っていますね。あとは女性を模したデバター像が至る所に彫られています。

アンコール・ワット♯3【第三回廊】

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かつては王だけが入ることを許された場所で、かなり傾斜のある石段を登って入らねばなりません。ホントに尋常じゃないくらい急です。ここはアンコール・ワットの中でも最も象徴的で神聖な場所とされ、一度に入る人数も決められています。

そして神様に最も近いというだけあって、帽子も取って入らないといけません。内部には祠があって、そこに仏陀像が祀られていますね。ちなみに、ここが最も混雑する場所なので、かなりの覚悟が必要です。

アンコール・トム♯1【南大門】

城塞都市アンコール・トムは、アンコール・ワットの北に位置し、2キロちょっと離れていますが歩いて十分行ける距離にあります。城塞らしく堀に囲まれており、まず行き着くのは南大門ですね。

堀を渡る橋には神話をモチーフとした巨大な石像が立ち並び、その数は108体もあるそう。石造りの南大門は高さ25メートルもあり、巨大な顔を持った四面仏が鎮座されています。迫力満点ですね。

アンコール・トム♯2【バイヨン】

image by PIXTA / 27329882

アンコール・トムの中心に位置するピラミッド型の寺院遺跡で、16塔の堂が立ち並び、その中でも中央の祠堂は高さ43メートルを誇ります。

巨大な四面仏は「クメールの微笑み」と呼ばれ、迫力ある外観にも関わらず、穏やかな笑みを浮かべる仏像は非常に魅力的ですね。

また回廊に彫られたレリーフは、かつてそこに暮らした貴族や市民たちをモチーフとしたもので、当時の暮らしぶりなどがよくわかりますね。

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明石則実