戦争後のイラク
イラン・イラク戦争中、アメリカは一貫してイラクを支援し続けました。その結果、フセイン政権はアメリカから大量の武器や資金援助を得ることに成功。フセイン政権の強化につながりました。
フセイン政権は、イラン・イラク戦争で負った多額の債務を返済するため、隣国のクウェートの石油資源に目を付けます。1990年8月、イラク軍はクウェートに侵攻し、併合を宣言しました。しかし、アメリカはフセインによる勝手な行動を許さないとして湾岸戦争に踏み切ります。
フセイン政権は、その後10年以上にわたって継続しますが、2003年のイラク戦争でアメリカ軍を主体とする有志連合軍によって倒されました。
フセイン政権崩壊後の2014年、イラク北部ではISILが台頭し、内戦状態のシリアにまたがる国家の建設を宣言するも、アメリカなどによって強化されたイラク軍によって駆逐されました。イラクでは現在も不安定な状況が続いています。
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イラン・イラク戦争は湾岸戦争やイラク戦争につながった
イラン革命兵の恐怖から始まったイラン・イラク戦争は両国に大きな犠牲をもたらす戦争となりました。両国あわせて100万人以上が死亡したともいわれる戦争は、1990年のクウェート侵攻に始まる湾岸戦争や2003年のイラク戦争の原因となります。アメリカは自らが育てたイラク軍の暴走を湾岸戦争・イラク戦争で止める役割を追うことになりました。