寿命は?どうして痒くなる?何を食べて生きてるの?知っておきたい「蚊」の雑学
蚊が発生しやすい場所や条件とは?
蚊の幼虫は水のあるところで成長します。そのため、蚊が卵を産む場所も水の近く。家や職場の近くに、むやみに水辺を作らないことが、蚊の発生を抑制する第一歩につながります。
例えば、庭に放置したバケツにたまった雨水とか、植木鉢の受け皿、古タイヤ、水が詰まって流れなくなった雨どい、道端に放置された空き缶やペットボトルなど、水がたまりやすい場所は身近に結構あるものです。
蚊もボウフラも数ミリ程度の小さな生き物。ほんのわずかな水たまりでも十分生息することができます。雨が上がったら庭先などをチェックして、雨水が溜まったままになっているところがないか確認し、早めに水をあけておきましょう。
ある程度水をためておきたい場合(防火水など)は、頻繁に水を捨てて入れなおすと効果的。とにかく、ためたままにしておかないことが重要です。また最近では、蚊の発生を抑制する薬などもあるので、ホームセンターなどで相談してみるとよいかもしれません。
蚊に刺されやすい人っているの?
いろいろな蚊がいるので一概には言えませんが、一般的には以下のような人が蚊に刺されやすいと言われています。
まず、体温の高い人。妊娠中の女性や幼児、乳児はそうでない人よりやや体温が高い傾向にあるので、より一層の用心が必要です。
それから、汗かきの人や、肥満気味の人。蚊は人や動物の息のにおいを嗅ぎつけるので、呼吸が荒い人も狙われやすいのだそうです。
さらに、黒っぽい服を着ている人。蚊は色の濃淡を見分けることができ、濃い色によって来る傾向があります。
お酒を飲んでいる人も狙われやすい。アルコールが分解されるときに発生する二酸化炭素を嗅ぎつけて蚊が寄ってくるのだそうです。
蚊に刺されないためにできることは?
とはいえ、体質もありますし、こうした刺されやすい特徴をすぐどうこうできるわけでもありません。
日頃できることとしては、黒っぽい服装をやめて、夏場でも薄手の長そでを着るなどして極力露出を抑えます。万が一服の上から刺されそうになったときのために、少しゆったりした服装がおすすめです。
お酒は控えめに。熱っぽいときは外出を控えたほうがよいでしょう。
さらに、できるだけ皮膚を清潔に保つよう工夫を。蚊に感知されやすい汗のにおいは、こまめにふき取るなどすれば予防できます。ただし、においを消そうとして香水をつけると、かえって蚊を呼び寄せてしまう可能性もあるので危険かも。十分注意が必要です。
蚊に刺されるとなぜ痒くなるの?
蚊は人の皮膚のにおいを嗅ぎつけて、迷うことなく飛んできます。そして皮膚に針を刺し、吸血。このとき、針の先から唾液のようなものを出してきます。
この唾液のようなものが、痒みの原因です。皮膚がアレルギー反応を起こすような成分が含まれているため、神経が刺激され、痒みを感じます。ただ、刺された瞬間に痒みを感じるわけではありません。少し時間がたってからじわじわと症状が出てきます。
刺されてしまったときは、痒くてもかきむしらないことが大切。傷になってしまったときはなるべく早く消毒して、かゆみ止めなど専用の薬を塗りましょう。かきむしってしまうと細菌の繁殖を広めて化膿してしまう可能性もあります。痒みがおさまるまで、冷たく冷やしたタオルなどを患部にあてると効果的です。
蚊は侮れない!実はとても恐ろしいって本当?
夏になると「テング熱」という症状をニュースなどで耳にする機会があると思います。
テング熱はデングウイルスに感染し発熱する病気。基本的には数日間の発熱の後自然に治るものですが、まれに治癒せず高熱が続いて重い症状を発症する場合もある、油断のならない病気です。
東南アジアや中南米の熱帯地域で発症する病気ですが、人から人への感染はなく、基本的には蚊を媒体として広まります。感染している人が蚊に刺され、その人の血を吸った蚊が他の人の血を吸い、その時にテングウィルスが蚊を介してその人に伝染するのです。
このテング熱を広める蚊が、日本にたくさんいるヒトスジシマカ。体が小さく見つけにくい上にわずかな水辺があればどんどん増えるので、テング熱に感染した人が刺されると、もう手が付けられない状態になります。テング熱を広めてしまったら、それはもう自分だけの問題ではなくなってしまうのです。
テング熱を広めないためには、まず蚊に刺されないこと。それから、もし高熱が出たら、自然治癒を待たずにできるだけ病院に行って診察を受けることが大切です。
ゼロは無理でも減らすことはできる!雑学から学ぶ有益な蚊対策とは
私の郷里は坂道が多くて消防車がなかなか入ってこれないので、防火対策としてバケツに水を張って庭先に置いておく習慣がありました。しかし近年、実はこれが蚊を発生させる要因になっていたと知り、気を付けなければいけないと認識を新たにしています。日本の気候も年々変わってきているので、蚊対策についても、常に新しい情報を仕入れていかなければなりません。感染症や病気を広めないためにも、蚊に関する知識雑学、これからも学んでいこうと思っています。