ロシア十月革命
1917年11月6日、臨時政府がボリシェヴィキの新聞の発行を禁止するとレーニン率いる赤軍は一斉に蜂起。首都ペトログラードにある臨時政府の拠点冬宮を襲撃して臨時政府の役人をどんどん逮捕。当時の臨時政府のリーダーであったケレンスキーは逃亡して臨時政府は崩壊しました。
こうしてロシアの実権を握ったレーニン。その後彼はロシアを社会主義国に育て上げるために人民委員会議を創立。レーニンをトップとするプロレタリア独裁を成し遂げます。また、二月革命と十月革命の原因の一つとなった第一次世界大戦についてレーニンは平和についての布告という戦争を止めて講和するべきという内容の文章を発表してドイツとの講和を樹立。ブレスト・リトフスク条約をドイツと結びポーランドとウクライナを失う犠牲はしたものの、戦争を終わらせることに成功しました。
ソビエトによる国づくりへ
こうして着々とロシアにおける社会主義化を進めていったレーニン。しかし、肝心の臨時政府のリーダーであったケレンスキーは土壇場のところで脱出し、なんとか難を逃れます。
また、レーニン率いるボリシェヴィキもまだこの頃は支持基盤が軟弱だったこともあって憲法制定の際に行われた選挙において社会革命党に敗北。第二党という座に就いてしまいます。そこでレーニンはクーデターを実行。社会革命党の議員を丸ごと逮捕してさらに憲法制定議会も解散に追い込み権力を続々と奪取していきました。
さらに、ボリシェビキは1918年、ドイツで革命が起こったことを見て講和条約によって失われていたウクライナに侵攻。無理やり併合してソ連の原型を作っていきました。こうしてロシアで完全にボリシェビキによる独裁が達成され、ソ連成立に向かていくのでした。
ロシア内戦とソビエト連邦の成立
ペトログラードやモスクワでは次々とボリシェビキが権力を牛耳っていきましたが、それを黙って見るほど旧臨時政府の役人は甘くはありません。臨時政府に信仰していた伝統的なコサック兵や騎兵たちはボリシェビキに対して反旗を翻し亡命していたケレンスキーを擁立してロシア各地の都市を占領していきます。
こうして、ロシア国内にはレーニン率いるボリシェビキの赤軍とケレンスキー率いるコサック兵の白軍が争う内戦の状態に突入していきました。
この内戦は赤軍と白軍による激しい応酬の戦いと呼べるほど熾烈なもので赤軍が白軍の軍人を捕虜にするとその捕虜を惨殺して晒し、白軍もそれに応じるかのように赤軍の捕虜を殺害していました。こうしてロシア内戦は国内だけでも700万人以上の死傷者を叩き出し、特にコサック兵の寄せ集めでしかなかった白軍の戦意は低下。赤軍の猛攻撃を受け1920年ついに白軍は全滅。1922年まで散発的に抵抗は見られたものの、この年レーニンはロシアを含む旧ロシア帝国領土を確保してついに世界初の社会主義国家であるソビエト社会主義共和国連邦が成立したのでした。
ロシア革命の意義
ロシア革命というのはロシアの変革運動というだけではなく、レーニンがロシアの国民の生活をよくするためにみんな平等にすることができる社会主義という新たな政治システムを取り入れた国家の誕生という意味合いもありました。ここからロシアはソビエト連邦として社会主義国家のリーダーとして世界に影響を及ぼしていくのでした。
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