納車・物件や不動産の引渡し日は?
お祝い事と同じ論理で、納車や不動産の引き渡し日、引っ越しなどの日取りも、仏滅を避けることが多いです。
もともとの意味を考えれば「仏滅」とは「空亡」「物滅」など、何もない日・ゼロの日ということで、再出発に適している日とも考えられます。何か新しいことを始めるには、大安より向いている日と言われることもあるのです。
しかしやはり「仏滅」という言葉が持つ力は大きい。六曜を記したカレンダーを手元に置き、仏滅を避けてスケジュールを組むディーラーや不動産会社が多いと聞きます。車や家屋を購入した顧客を大切に思う気持ちが、仏滅を避ける行動に繋がるのでしょう。
仏滅に納車・引っ越ししたことによって、事故が起きたりトラブルに巻き込まれたら「仏滅のせいだ」とひどく後悔することになるかもしれません。未来のことは誰にもわからない、だからこそ、暦や占いを気にする人が多いのです。
納車や引っ越しの日についても、仏滅だから縁起が悪いということはありません。ただ、購入するあなたご自身がどう感じるか、その一言に尽きるでしょう。ぜひ、ご家族やお身内ともよく話し合ってみてください。
お葬式・お通夜・法事はどうなの?
繰り返しになってしまいますが、仏滅と仏教は特に関係ありません。仏滅の日にお通夜やお葬式など忌事や仏事を行っても全く問題ないと考えられています。お祝い事と違って、日取りを選ぶものでもありませんので、お通夜やお葬式、法事の予定を決める際に暦注を気にする必要はないでしょう。
ただ、忌事の日取りを決めるときに「友引」を避けたいと考える人は多いようです。「友引」は使われている文字から「友を引く」「友人をあの世に引く」という印象を受けるため、避ける傾向があります。これも「仏滅」と同じく、仏教に関連する由来があるのではなく、「友引」という文字が持つ影響力と考えてよいでしょう。
現実に、友引の日はお休みという火葬場や葬儀場も少なくありません。
本来、お通夜やお葬式の日取りに「仏滅」は関係なく、六曜全般を通して特に気にする必要はないです。ただ、参列される方々に気持ちよくお越しいただき、故人を送り出していただきたいなら、多少は考慮すべきかもしれません。
特に忌事や仏事は、地域によって習慣や考え方も大きく変わります。迷ったらとにかく、ご近所のお寺や斎場に相談してみるとよいでしょう。
縁起が悪いわけではないが気にする人も?仏滅の意味を考える
「仏」と「滅」という漢字の組み合わせから、悪い印象がついてまわる仏滅ですが、本来の意味から考えると決して縁起が悪いわけではなさそうです。ただ、もともとの意味はともかくとして、暦を気にする人が大勢いることも事実。行事や催し物を企画する際は、出席する人たちに気を使わせず気持ちよく集まっていただけるように、さりげなく仏滅を避けて配慮すべきかもしれませんね。