日本の歴史

5分でわかる「仏教」!基本や日本の宗派をわかりやすくざっくり解説

戒律をとにかく守ります 律宗

律宗は総本山を唐招提寺に置く宗派です。皆さんは鑑真という人は聞いたことはありますか?あの唐からわざわざ失明してまでやってきたあの人。この宗派はそんな鑑真によって建てられました。

この教えは戒律とにかく守るということを重視しており、現在でもその戒律の研究をしたり、実践をしたりしています。

 

日本における密教の代表例 真言宗

真言宗は総本山を高野山金剛峯寺と京都の東寺に置く宗派です。開祖は空海で、この人は唐に渡って密教を徹底的に研究して日本に持って帰った第一人者としても知られています。この教えはとにかく密教を信仰して大日如来を本尊としており、中国で学んだ密教をそのまま信仰しているのです。そのためかなり閉鎖的で宗教も結構厳しいものになっています。

鎌倉仏教の源流 天台宗

天台宗は総本山を比叡山延暦寺に置く宗派です。開祖は最澄で、この人は空海とともに唐に渡って密教を研究していました。

「あれ?空海と最澄は同じ密教なんだから同じようなものじゃないの」と思うかもしれませんが実はこの最澄は唐に渡っていた期間が1年と非常に短かったこともあって空海みたいに密教を完全にマスターすることはできませんでした。

そのため天台宗の密教は最澄の弟子たちが頑張って発展させ、平安時代に流行っていた浄土宗の考えも取り入れています。その後比叡山延暦寺は真言宗に比べ少し緩やかなものになっており朝廷にも厚く信仰され、さらにこれから紹介する鎌倉仏教は全て天台宗から完成していくことになっていくのです。

ちなみに真言宗と天台宗は平安時代に成立したので平安仏教とも言ったりします。

 

助けて阿弥陀如来様 浄土宗

浄土宗は総本山を京都の知恩院に置く宗派で開祖は法然です。この教えは他の仏教とは一味違って阿弥陀如来をひたすら信仰して極楽浄土に行こうとする考え方を持っています(これを他力本願といったりする。決して悪い意味じゃありませんよ。)よくお寺なんかに行くとお坊さんが『南無阿弥陀仏』と言ってたりしますよね?この南無というのは「助けてください!お願いします」という意味。つまり南無阿弥陀仏は『助けてください阿弥陀如来様』と言っているのです。

法然いわく「ひたすら阿弥陀如来にお願いをしていたら極楽浄土に行けるんだ」とおっしゃっており、どちらかっていうとこの浄土系はキリスト教みたいな考え方を持っていると言ってもいいかもしれません。ちなみにこの浄土宗はあの徳川家康が信仰していた宗派でもありました。

 

浄土宗の完成形 浄土真宗

浄土真宗は総本山を東本願寺に置く宗派で開祖は親鸞といいます。この宗派も阿弥陀如来をひたすら信仰して極楽浄土に行こうとする考え方を持っているんです。一向宗という名でも知られていますね。

「あれ浄土宗と浄土真宗って何が違うのさ」と思うかもしれませんが、この2つの宗派はちょっとした違いがあります。浄土宗は阿弥陀如来を信仰することで極楽浄土に行こうと考えていましたが、浄土真宗はそもそも阿弥陀如来のお導きだけで極楽浄土に行こうと考えていました。さらに親鸞は『悪人正機』という悪人こそが極楽浄土に行けるという教えも説いており、それが原因で戦国時代などで爆発的に流行しました。一向一揆なんかは仏教ををあまり知らない方でも歴史の授業を聞いたならわかってくれるはずです。

さらに浄土真宗は本来なら剃らなきゃいけない髪の毛も伸ばしてオッケー。さらに肉や魚なども食べていいですし、さらには妻を持つことも許されています。そのため浄土真宗は邪道なんていう人もいるぐらいです。

とにかく踊れ 時宗

時宗は総本山を清浄光寺に置く宗派で開祖は一遍といいます。

この教えは浄土宗や浄土真宗とおなじく阿弥陀如来を信仰していますが、この2つの宗派との大きな違いは念仏を唱えれば例え阿弥陀如来を信仰していなくてもいいことになっているのです。これを踊念仏というのですが、これがのちに盆踊りとして親しまれるようになっていきました。

 

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