日本の歴史

恐ろしいけど憎めない日本の「妖怪」たちー有名どころをご紹介

妖怪たちが列を成して徘徊:百鬼夜行

百鬼夜行(ひゃっきやぎょう、またはひゃっきやこう)とは、夜更けに鬼や妖怪たちが行進する様子を表した言葉です。

平安時代から室町時代にかけて、この行列に関する説話や伝承が数多く残されています。

百鬼夜行は午前2時から3時ごろ現れ、これに遭遇した人は災難にあうと考えられていました。そのため、百鬼夜行にあわないよう、平安時代の人々は深夜の外出を控えたのだそうです。

万が一百鬼夜行に遭遇した場合の対処方法や効果のある呪文なども用意されていました。

映画やテレビドラマにもなっている陰陽師・安倍晴明は若いころ、百鬼夜行に遭遇。いち早く気づき、寸でのところで難を逃れたと伝わっています。

現代では、「得体の知れない人々が奇妙なふるまいをすること」「目立たないところで悪人たちが好き勝手に悪事を働くこと」といった意味合いを持つ慣用句として使われることも。「政治の世界はまさに百鬼夜行そのものだ」そんな使われ方をすることもしばしばです。

怖いけれど愛嬌もあり~自然に育まれた日本の妖怪たち

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人を食ったり悪さをしたり、英雄に成敗されて散々な目にあったり。何かと厄介な妖怪たち。自然現象のほとんどが科学的に解明され正体がはっきりした現代でも、妖怪が姿を消すことはありません。不気味だけれど愛嬌もある妖怪たち。これからも多くの人々に愛され、語り継がれていくことでしょう。

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