その他の国の歴史

フランス・中華・トルコ~歴史ある「世界三大料理」の魅力とは?

ケバブだけじゃない!トルコ料理の深い歴史

トルコ料理と聞くとケバブ屋台を思い浮かべる人が多いと思いますが、もちろんトルコ料理とケバブだけではありません。もっともっと奥が深いものなのです。

西側には地中海が広がり、北側には黒海、南側はエジプトなど北アフリカ、東側は中東やアジア圏につながるトルコ。陸路でも船を使った海路でも、東西を行き来するにはトルコを経由することになります。古くから、東西の珍しいものがたくさん集まる場所だったのです。

いろいろな民族が行き来するので、いろいろな料理や食材も集まります。さらに、トルコの国内でも、海の幸から山の幸まで、様々な食材が豊富に採れるため、材料には事欠きません。

トルコ料理は、東西様々な地域の料理のいいところを取って、豊富な食材を駆使して独自の食文化が発展していったと考えられています。

そして忘れてはならないのが、強大な力を持つ王国の存在です。

トルコには14世紀頃、オスマン帝国という巨大帝国が存在していました。この帝国、あまりに強かったため、一時期は東ヨーロッパやアラビア、北アフリカなど広大な領地を支配。この国の王様のもとには、各地の珍しい料理が並び、王宮の台所を任されたシェフたちは日々、食材の研究に余念がなかったのだそうです。
歴史、知名度、宮廷に献上する料理であったこと……。世界三大料理の条件を満たすに足る要素を、トルコ料理も十分に備えていました。

トルコ料理の特徴と代表的な食材・料理

豊富な食材を使い、複雑なスパイスの調合、マイルドな味付けもあればスパイシーな料理もありと、なんでもありといった感じのトルコ料理。その特徴は、東洋でもなく西洋でもなく、その両方の要素が入り混じった複雑な料理とでも言うべきでしょうか。

トルコ料理として日本人にも馴染みが深い「ケバブ」(カバブと呼ぶこともあり)とは、もともと、肉や魚、野菜などのローストした料理の総称なのだそうです。

宗教上の理由から牛肉を食する機会が少なかったトルコでは、羊肉を使ったケバブが一般的ですが、牛肉や鶏肉を使ったものもあります。塊肉をじっくり焼き上げたケバブは、薄く切ってそのまま食べたり、パンにはさんで食べるのもおすすめです。

野菜も豊富に使われますが、特によく見られるのがトマト。サルチャというトマトを煮込んで作ったペーストが料理のベースとしてよく使われます。

意外なところで、ヨーグルトを使った料理。ヨーグルトというとブルガリアを連想しがちですが、実はトルコが発祥なのだそうです。

満漢全席!全部食べたい「世界三大料理」

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満漢全席(まんかんぜんせき)とは中国に伝わる言葉で、山海の珍しい食材を使った贅沢な料理を2~3日かけて味わうという、超豪華な宴の料理のこと。一生に一度は、世界三大料理をテーブルにたくさん並べて、数日かけて味わう……そんな贅沢をしてみたいものです。ご馳走に疲れて「レトルトカレーが食べたい」なんてことになりそうな気もしますが……。皆さんもぜひ、お好みの料理を探してみてください。

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