かまぼこの老舗がなぜビールを?【箱根ビール】
小田原市に本社を置く老舗のかまぼこ屋さん「鈴廣」が手掛けているビールが【箱根ビール】です。どこのビール園でも出てくる食べ物はソーセージなどの西欧風な肉料理ばかり。そこで小田原・箱根の海山の幸に合うビールを作ろうということで開発されたのだそう。
箱根ビールが美味しい理由は、やはり水にあり。名水【箱根百年水】を使用。鉄分をまったく含まず、カルシウムやマグネシウムをほど良く含んだ、とてもまろやかで上質な水なんです。元々はかまぼこ作りに使用していたこの水を、おいしい水が欠かせないビールというジャンルに取り入れたのですね。
特に「箱根ピルス」と「小田原エール」の2種のビールが素晴らしく、国際ビール大賞やアジアビアカップなど、金賞銀賞を何度も受賞しているとのこと。
決してコピーではない唯一無二の一杯【常陸野ネストビール】
【常陸野ネストビール】の「ネスト」とは「巣」のこと。ブルワリーのある茨城県那珂市鴻巣からネーミングされているんだとか。ここで醸造されるビールは、原料は水以外はほとんどが欧米産なんです。麦芽はイギリスから。カラメル麦芽はベルギーから。そしてホップはそれぞれの個性にふさわしい産地から。といった具合ですね。
地ビールだからといって、何も国産原料だけを使わないといけないわけじゃない。個性を引き出すためには、最も適した産地から仕入れること。そこには国産も海外産も垣根はない。というこだわりが唯一無二の一杯を生むのですね。
茨城の酒造メーカーから生まれたフクロウラベルのビールは、今やアメリカ、イギリス、オーストラリアなど20か国へ輸出されているそうで、その高品質が高い評価を受けているとのことです。
色とりどりの魅力が味わえる逸品たち【網走ビール】
【網走ビール】は東京農大とのコラボで生まれたメーカーさんで、歴史こそ浅いですが、他にはない色とりどりな地ビールを多く生産されています。日本の地ビールでは数少ない三釜方式を採用されていて、ビールに味わい深いコクや風味を与えているのです。
商品群も珍しいものばかりで、オホーツク海の流氷を仕込み水に利用したオホーツクブルーが特徴的な【流氷ドラフト】、クチナシをベースとした色素を合わせて知床半島の緑を表現した【知床ドラフト】、網走産さくらんぼを原料としたチェリービア【桜桃の雫】、網走刑務所をモチーフとした香味豊かな上質の漆黒【監極の黒】など、どれも見て味わって楽しいものばかり!
ビール好きな女子なら、一度は試してみたい商品がラインナップされています。
三陸牡蠣を使った濃厚な味わいが素晴らしい【いわて蔵ビール】
【いわて蔵ビール】は、岩手県にある世嬉の一酒造のビールブランド。素材やオーガニックにこだわった製法は国内外からも高い評価を得ており、数々の受賞歴を持つブルワリーなのです。
中でも珍しいのが、三陸産の新鮮な牡蠣を、身と殻を煮沸釜に投入し作られるスタウトビールなんですね。オイスタースタウトはベルギーやアイルランドなどではポピュラーなものですが、日本では新鮮な牡蠣が手に入る三陸と広島でしか作られていません。
煮沸と発酵を繰り返して出来たビールは意外に口当たりも良く、黒くなるまでローストした麦芽の甘みと苦みに、海の香りがほんのり加えられているといった印象のスタウトです。
まさにヴィンテージもの!賞味期限25年のプレミアムビール!【那須高原ビール】
東北自動車道【那須IC】からすぐのところに那須高原ビールのブルワリーがあります。ヴァイツェンやエールなど地ビールならではのテイストを味わえる商品も多いのですが、なんといっても最近話題になっているのは【ヴィンテージビール・ナインテイルドフォクス】という商品でしょう。
通常の3倍の麦芽を使って作られ、甘く芳醇な香りをまとう贅沢な仕上がりになっていることも特徴ですが、なんといってもビール初の熟成商品であるということ。普通のビールであれば新鮮さをウリにするところですが、このビールのコンセプトはまったくの真逆なんですね。
これはもはや熟成されたウィスキーやスコッチと変わりはありません。賞味期限も25年と長く、ここの社長さんは100年物の熟成ビールの製造を目指すためにクラウドファンディングで資金も集められたそうです。
価格は税込なんと4,320円!限定商品なのですが、あまりの人気のため、あっという間に完売してしまうらしいですね。
ぜひ!郷土色豊かな地ビールを味わってみたい!
ビールの起源や歴史に絡めて、日本各地にあるご当地ビールを紹介させて頂きましたが、掲載したのはほんの一例。まだまだ全国には特色ある地ビールがたくさんあります。どのブルワリーもピルスナーやエールなど伝統的な製法で作られてるので、そこにはビールの歴史や文化が詰まっているといってもいいでしょう。例えば旅行や遠出など、ふとした時に、その地元でしか味わえないビールを満喫するのも良いかも知れませんね。
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