イタリアヨーロッパの歴史

【5分で解説】レオナルドダヴィンチの業績・生涯・代表作品をわかりやすく総まとめ!

3-3.時代に翻弄された奇跡の絵画『最後の晩餐』

12人の弟子たちとともに横に並んで静かに食事をとるイエス・キリスト。新約聖書に記されている「最後の晩餐」を題材にした名作です。縦4.2m、横9.1mの巨大な壁画。ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院の食堂の壁に描かれたもので、1495年~1498年に描かれたものと伝わっています。

ダ・ヴィンチの死後、数百年の間に何度か修復作業が行われていますが、時とともに埃やススが付き、絵の具が剥離して色褪せ、損傷が大きくなっていきました。20世紀に入ってからは第二次世界大戦の戦火によって建物が半壊となりますが、修道士たちの尽力もあって壁画は奇跡的に残ります。

建物の損壊後は、数年間、屋根のないむき出し状態が続いた『最後の晩餐』。1977年からおよそ20年以上もの歳月をかけて、大規模な修復作業が行われました。1980年にはユネスコ世界文化遺産に登録。後世に語り継ぐべき名画として、見学者の人数を制限するな保全策がとられています。

レオナルドダヴィンチ……歴史上最も偉大な芸術家

image by iStockphoto

科学理論に関する手稿をたくさん残していることから、もしかしたら「ダ・ヴィンチとガリレオが混同してしまうことがある!ピサの斜塔の人だっけ?」という方もいらっしゃるかもしれません。ガリレオはダ・ヴィンチより100年ほど後の物理学者。でも何となく、時代を切り開いた偉人って、名前自体にオーラがあるというか、人を惹きつけるパワーがあるというか、人気が高いのもわかる気がします。後世に多大な影響を及ぼした史上最強の芸術家ダ・ヴィンチ。その活躍は、21世紀も留まることなく現在進行形なのかもしれません。

1 2 3
Share: