日本の歴史鎌倉時代

禅宗の一派「曹洞宗」はどんな宗派?徹底的に解説!

日本の仏教の中でも禅宗は禅のブームも相まって人気の仏教の宗派の一つとなっています。 今回解説していく曹洞宗もそんな禅宗の一派でした。今回はそんな曹洞宗についてその教えから特徴、成り立ちについて皆様に詳しく解説していきたいと思います。

そもそも曹洞宗とはどんな宗派なのか?簡単に概要を解説!

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曹洞宗とは中国の禅宗一派の一つであり、日本では1244年に曹洞宗に道元禅師によって今の福井県に永平寺が建てられたことによって成立した禅宗の一派です。鎌倉仏教の一つにも数えられている日本では非常にメジャーな宗派として知られています。

曹洞宗の教義とは

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曹洞宗は禅宗といって基本的には坐禅をすることによって悟りを得ろうとする宗派なのですが、この曹洞宗はその中でも特に坐禅を中心を中心とした宗派で、かなり厳格な作法に則って日常生活を送っていました。

曹洞宗の目的と坐禅

曹洞宗という宗派は少し変わっていて一応は「南無釈迦牟尼仏」としてお釈迦様を本尊と仰いでいますが、最終的な目標は一人一人が坐禅を行なって悟りを開くことを重要視しています。

道元禅師曰く、一人一人が心の中に仏様を持っており、その仏様がするべきである坐禅を行うことによって悟りが開けるのですが、他の宗派の場合だと自分が仏様になるために色々な修行を行なっているということを見るとこれはかなり異質だと思いますね。

さらに、曹洞宗の場合の坐禅は只管打坐(しかんたざ)といって臨済宗のように公案禅という師匠から与えられたお題を考えながら坐禅を行うのではなく、ただ単に坐禅を行うという気が遠くなるようなことを毎日行なっているのです。

全てが修行

曹洞宗はただ単に坐禅を行うだけではありません。道元は「生活の動作すべてが禅であり、修行です」とおっしゃってました。つまりは生きる上での様々な動作(食事、掃除、就寝)などはすべて修行です。そのような考えであるため曹洞宗は決められた動作に則って食事の支度を行なったり掃除をしています。

曹洞宗が和食をおいしくした

曹洞宗は食事にも厳しい作法が備わっており、典座という人たちが夜遅くから食材を仕込み、僧侶のために食事を準備します。

もちろん、この時の食事は肉や魚を使わない精進料理。実はこの精進料理は曹洞宗の開祖となった道元が持ち込んだとされています。

道元が著した典座教訓には食材の細かな味付け方法や、食材の扱い方などを詳しく書いており、彼が伝えたこの精進料理がこの頃まだ味付けという文化がなかった日本の料理を劇的に美味しくするきっかけとなり、また和食の基礎へと変わっていったのです。

曹洞宗の大本山

曹洞宗の全国の大本山は福井県永平寺町にある永平寺と、神奈川県横浜市鶴見区にある総持寺の2つとしています。

基本的には総本山は一つな場合が多いのですが、曹洞宗の場合だと永平寺とは別に1321年能登国(石川県北部)に諸嶽山総持寺を建立。

1898年に火事によって焼失したことによって横浜市に移して今では保守的で閉鎖的な永平寺とは別に東京から近く仏法の講演など開放的な大本山として地域の人の信仰を集めています。

(ちなみに、曹洞宗と臨済宗の場合だと総本山という言い方は使わずに大本山という言い方をします)

永平寺について

曹洞宗の大本山として名高い永平寺。

JR福井駅からえちぜん鉄道永平寺口駅まで乗り、バスに乗ると荘厳な雰囲気の永平寺に一歩足を踏み入れると参拝モードに入るほどの静けさがあります。

永平寺には基本的に300人ほどの雲水(修行者)が生活を送っており、曹洞宗の教えである『生活すべてが修行』という風格を厳格に守っているのです。そのため永平寺はいつも綺麗で、緑豊かな場所として気分も晴れ晴れになること間違いなし。

七堂伽藍、瑠璃聖宝閣、山傘閣の絵天井など見所満載で観光客の方にもオススメの観光地となっています。

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