フワランソワ1世時代に花開いたフランス・ルネサンス
フランソワ1世の時代、フランスではルネサンスの芸術文化が花開きました。これをフランス・ルネサンスといいます。フランス・ルネサンスの中心となったのは1530年に設立されたコレージュ=ド=フランスです。
また、フランス・ルネサンスの粋を集めてつくられたのが冒頭で紹介したフォンテンブロー城(宮殿)でした。宮殿内部の装飾は、イタリアのマニエリスム様式を採用。それに、影響を受けたフランス風の解釈を施します。現代ならルーヴル美術館に収蔵されるような絵画や肖像画などの作品が数多く配置されました。
フォンテンブローの城を囲むフォンテンブローの森は、王の狩猟場として活用。現在のフォンテンブローの町はこの森を取り囲むように発展します。
フォンテンブロー城はフランソワ1世の死後もフランスの歴史にたびたび登場しました。ルイ14世がフォンテンブロー城で出したフォンテンブロー勅令は、ナントの王令を廃止するものです。
フランス革命とフォンテンブロー城
1789年、ブルボン朝のルイ16世の時代にフランス革命が起きました。革命によって王政は廃止され、ルイ16世は断頭台の露と消えます。革命政府はフォンテンブロー城の調度品などを売り払いました。しかし、ナポレオンが皇帝となるとフォンテンブロー城を自分の権威の象徴として利用します。フランソワ1世のセンスが良かったからこそ、後々まで使われたように思えますね。