ド迫力シーンは必見!映画『十戒』のストーリー(2)
あるとき、エジプトからヘブライ人たちを救い出すべし、との神の声を聞きます。
モーゼはエジプトに戻り、王となっていたラメセス二世と対峙。ヘブライ人を解放しなければエジプトに災難が起きると言い出します。しかし王は最初、ハナにもかけませんでした。
ところが、疫病が蔓延し、ナイル川が血で赤く染まり、天変地異が起こり、ついには王子が命を落とし……。次々に起きる災難。王はモーゼの申し入れを認めざるをえなくなります。
かくしてモーゼとヘブライ人たちはエジプトを出発。しかし息子を失った王の心は鎮まらず、ヘブライ人たちに大軍を差し向けます。恐れおののいたヘブライ人たちは紅海のキワまで追い詰められ大ピンチ。それを見たモーゼは天に祈りを捧げます。
すると突然、目の前の海が真っ二つに割れ、驚いたことに向こう岸まで陸路が開けたではありませんか。ヘブライ人たちは海を通って対岸へ。追いかけてきたエジプト軍は海の中に飲み込まれてしまいました。見どころ満載の『十戒』の中でも最も印象的なシーンです。
エジプト軍の追撃を逃れたモーゼたちでしたが、安息の地はなかなか見つからず、苦労を重ねていきます。人々は悪い連中にそそのかされ、神への信仰を忘れて金の子牛像など造って拝んだりし始め、次第にだらけてしまうのです。
そんなとき、モーゼの前に神が現れ、人が守るべき10の戒めを石板に刻みます。
モーゼは堕落した人々に石板を投げ、神の怒りを表現。偶像崇拝に走った人々も偶像も全て業火の中で焼かれ、燃え尽きてしまいます。
残ったヘブライ人たちは罰として40年間荒野を彷徨い、やがて約束の地へ。モーゼは後継者に全てを託し、神のもとへ旅立つのでした。
聖書の物語も映画も迫力満点!「モーゼの十戒」は私たちに何を残したのか?
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映画『十戒』を見たとき、あまりの壮大さに感動が止まりませんでした。でも「十戒」がどういうものなのか、詳しく考えたことはありませんでした。エジプトの宗教や文化・慣習から抜けだし、ユダヤ人のための新しい世界を作り出したい……「出エジプト記」にはそんな思いが込められていたのかも……そんな見方もあるのだそうです。何度見ても感動すること間違いなしの芸術作品『十戒』。今度はもっと「出エジプト記」に思いを巡らせながら見てみたいと思います。