教養

大人が覚えておきたい!ニュースが面白くなる歴史の世界とは?学び方からポイントまで

#5 〈宗教対立〉カトリック、プロテスタント、イスラム……信仰ではなく政治の領域へ

現在もくすぶる宗教対立――って言われてもカトリックとプロテスタントの違いもさっぱりな大半の日本人にとっては根っこで理解が困難(キリスト教教派の違いについてはRinto「教会に行く前に読んでおこう!カトリック・プロテスタント・正教会の違い」の記事へ!)。しかしここをおさえておくことで、国際ニュースが一気にわかりやすくなります。

9.11以降活発なイスラム過激派の根底には何があるのか?なんでカトリックとプロテスタントは、同じ神様なのにケンカするわけ?筆者は先日イングランドの方とお話する機会があり「宗教はポリティカル(政治的)なことよ」と言われました。宗教史は神ではなく人と組織の歴史であり、つまり政治の世界です。ココを知るだけでニュースの国際面が一気に理解しやすくなりますよ。

ちなみに2019年4月、ノートルダム大聖堂が火事により焼亡しました。その時フランス大統領が「カトリック信徒のみなさんに」とお悔やみの言葉を述べていましたが「キリスト教徒のみなさんに」ではありません。プロテスタントでは聖母マリア信仰自体がいわば「異端」。聖母信仰の象徴たるノートルダム大聖堂は礼拝の対象ではなく「ウチそっちじゃないんで」なのです。宗教ってむずかしいですね。

#6 〈中韓の隣国関係編〉複雑に入り混じる気持ちの中で

中国や韓国との関係は、今も非常に複雑(世界中どこを見ても隣国同士の関係は、イギリスとフランスに代表されるように常にこじれやもつれがつきものです)。たしかに否定的な悪感情を抱くにいたる様々な事情は双方にあります。一体どうしてここに至っているのか?それを知っておくと少し心が楽になるのも確かです。

中国を語る上で文化大革命を外すことはできません。また遡れば女真族による清王朝弱体化と植民地化、さらには秦の始皇帝以来固められてきた、中央集権と強固な官僚機構……。そして日本との交流。様々な文明をお手本としながら独自の文化を作っていくことの連続である日本史の理解のためにも、中韓の歴史を知ることは重要です。

ここでちょっと余談。地政学という言葉があります。その土地の地理地形がどのような政治風土を生むか、みたいな歴史の見方なのですが、それを踏まえるとギリシャにせよ朝鮮半島にせよ、半島というのは各方面から影響を受けやすい難しい立場であることがわかるんです。バルカン半島が「ヨーロッパの火薬庫」と呼ばれていたのは学校で習ったのを覚えていらっしゃるのではないでしょうか。そういう点も考えると、その国に対し少しは理解が深まるかもしれません。

知ることは楽しいこと、強くなること

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ダッシュで、大人が覚えておきたい歴史ポイントをチェックしてみました。この記事で挙げた部分をちょっと調べるだけで、国際ニュースや外国人との交流が面白くなりますよ。恐怖心や憎悪は相手を理解できないと深まる傾向にあります。双方の立場を知り、さらに一定の理解をすることで平和に向かうことができればと願うばかりです。

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