【干支の歴史雑学】十二支とどう違う?暦の不思議と面白知識
11:戌(いぬ・犬)/12:亥(い・イノシシ・猪)
11番目の犬は、人間に忠誠を尽くす動物です。古代より、家畜は人間が飼いならしていきましたが、犬は自然と近づいてきて共に暮らすようになったといわれています。そのため、忠誠や献身、安全、保護といったイメージが強いです。
十二支レースでは猿と喧嘩をしてしまい、鳥が間に入ってくれたおかげでなんとか12位以内におさまることができましたが、かなり順位を落としてしまいました。仲良く走っていたら、順位はどうなっていたでしょうか。
12番目のイノシシは、無病息災を象徴しています。猪肉は栄養があり万病を防ぐといわれているためです。
十二支レースで最後にゴールしたイノシシでしたが、実は誰よりも速く神様のところに到着していました。しかし勢いよく走り過ぎていたため止まることができず、そのままその先にある山まで突っ走ってしまったのです。慌てて引き返しましたが時すでに遅し、順位は12位となってしいました。
「亥」という字とイノシシも、後から覚えやすいように結び付けられただけで直接の関係はありません。「猪突猛進」という言葉があるように、イノシシなら上位に食い込みそうなものですが、勢いあまって通り過ぎてしまったとは……。スピードとスタミナがあるだけでは1位になれないという教訓にもなりそうです。
干支は太古より受け継がれたもの・未来へ受け継ぎたいもの
起源前17世紀頃に中国大陸に栄えていたとされる殷王朝で、暦や時間、方角などを記すために使われていた十干と十二支、そして干支。古代の人々は太陽や月、星々の動きなどを何百年という長い歳月をかけて観察し、このような暦を作り上げていったのでしょう。謎めいた部分の多い干支ですが、3000年以上もの長い間ずっと受け継がれてきたもの。大切にしていきたいものです。