その他の国の歴史中東

褐色の砂漠に浮かぶヨルダンの世界遺産「ペトラ遺跡」の歴史とは?

圧巻のスケール「エド・ディル」

エル・ハズネから大きく右に曲がる広い道を進むと、墓地やローマ門などいくつかの施設が並び、その先に山道が続いています。曲がりくねった細い階段道。800段以上ある階段を上ったところに、エド・ディル(修道院)があります。

エル・ハズネと似た形の建物(岩山を彫って造ったもの)ですが、エル・ハズネよりさらに大きく、柱の装飾などを見るとよりシンプルでたけだけしい印象。神殿として造られたもののようですが、ペトラがローマ帝国の手に落ちた後、キリスト教修道士たちが暮らしていたことがあるため、修道院と呼ばれています。

かなり高い位置にあるため、あたりの景色は圧巻。絶景が広がっています。どこまでも褐色の岩山です。

かつては川だった?「シーク」

シークとは、ペトラ遺跡への入り口部分の、細く長く続く峡谷の総称です。

高さ100m以上にもなる岩と岩に挟まれた、自然の地質が作り出す絶壁に囲まれた薄暗い渓谷。長さは1㎞以上になり、細くうねっていています。現在は乾いた砂岩が連なる細道ですが、古くは水が通り、水路の役割をしていた可能性もあるのだとか。確かに両側の岩には幾重にも筋がついており、水の流れを想像することもできそうです。

それにしても岩と岩の間が狭い。手が届きそうなほど接近している個所も。異世界にいざなう通路のような峡谷を抜けると、目の前にエル・ハズネが現れます。

この道を、古代の人々が通っていたのかと思うと感動もひとしおです。

勇敢な考古学者気分でアドベンチャー!ペトラ遺跡でワクワクドキドキ

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インディ・ジョーンズのイメージが強いので、ついつい、お宝がざくざく埋まっているのでは、などと想像しながら歩いてしまいますが……。とにかく、冒険心をくすぐるミステリアスな雰囲気に終始ドキドキしっぱなしになること間違いなしのスポットです。シークの先に太陽の光を浴びて輝くエル・ハズネが見えたときは、国も民族も関係なくみんな一様に感嘆の声が上がります。1000年以上も時が止まっていた場所だからこそ、非日常を味わうことができるのかもしれません。

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